2022.11.24
アスマーク社員対談企画
~企画・開発メンバーが語る~
「チャットインタビューシステム・開発までの道のりとは」
社員紹介 宮城 圭佑(Keisuke Miyagi)営業部 営業2G/チャットインタビューシステム企画・開発担当者 板谷 理恵(Rie Itay……
公開日:2020.04.01
ファン・マーケティングという言葉がいま、注目を集めています。なぜ、いまファン・マーケティングなのでしょうか。
ファンという言葉に明確な定義はありません。語源でいうと「ファナティック:fanatic」が変化したもので、広辞苑によると「狂信的、熱狂的」という意味があります。
ファンという言葉を聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。アニメのファン、アイドルグループのファン、サッカー選手のファン…。たしかにこれらは立派なファンですが、ここでいうファン・マーケティングとはこのようなものではなく、「商品やサービスのファンづくりを目指すマーケティング」のことを指します。
皆さんは、いつも買うモノや、利用しているサービスはありますか?
では、あなたはその商品やサービスのファンといえるでしょうか?
ファンとは、単なるリピーターのことではありません。リピーターは、より良いものが出てきたらすぐに乗り換えてしまいます。
ここでいうファンとはリピーター、すなわち行動ロイヤルなユーザーではなく、感情的なロイヤルユーザーのことです。たとえば、以下のようなケースです。
皆さんの企業では、自社の商品がどのような人に買われて売上が支えられているのか、ご存じでしょうか。パレートの法則とは、2割の人が8割の売上を支えているという法則で、20:80の法則とも呼ばれます。自社商品のコアユーザーは誰なのか。それを調査する価値はあるといえるでしょう。
情報量が多い現代では、新商品を出してプロモーションをしても、すぐに埋もれてしまいがちです。良い商品やサービスはすぐに模倣され、あっという間に安く良いモノが溢れていく、そんな時代だからこそ、8割の売上を支える2割のファンが重要なのです。
全員をファンにする必要はありません。全体の2割で十分です。コアなファンは更にその2割程(4%)です。
ファンになる経緯は1つとは限りません。人それぞれ異なります。熱量の高いファンもいれば、低いファンもいるでしょう。そして、熱量の高いファンがインフルエンサーであるとは限らず、その多くがサイレント・マジョリティです。それらを知るためにも、まずは調査をしてみることをお勧めします。調査においては機能的な側面だけでなく、感情的な側面にも注目することが重要です。
マーケティングの意思決定をするとき、何を基準にしているでしょうか。例えば、購入頻度の高い人、来店回数の多い人などでセグメントしていませんか? SNSでフォロワー数の多い人に発信してもらおうとしていませんか?
マス・マーケティングは確かに効率が良いのですが、情報量が多い現代では、拡散された情報はすぐに忘れ去られていってしまいます。単なるリピーターは、もっと良いものへスイッチしてしまうでしょう。感情で意思決定をしていないユーザーは、離反につながりやすいのです。
マーケターの思わぬところで、ファンは生まれたり離反したりしているものです。
例1:商品を改良してリニューアルしたが、ファンが離反し、売上減少
⇒ファンの意見を聞けていない例です。
例2:”商品の売りはここだ”と思っていたが、実はまったく違うところに惹かれてファンになっていた
⇒調査をしてみて明らかになった例です。
どのような商品・サービスにも、何らかの形でファンが定着していることがあります。それを明らかにするためにも、ファンにはどんな人がいるのか、なぜファンになったのか、どのような意見を持っているのか。調査を実施してみることで、マーケティングの意思決定に大いに役立つことが期待できるでしょう。
ファンは、どこにいるか分かりません。調査会社のモニター(回答者)の中にも存在する可能性は十分あります。
調査の手順としては、以下のようなステップが考えられます。
1.出現確認(調査したいファンがいるか確認)
2.グループインタビュー、デプスインタビュー、訪問観察調査、オンラインインタビュー
ファンが何を考え、どういった価値観を持っているのかを知るには、ファンに聞いてみることが1番の近道と言えるでしょう。
参考資料
佐藤尚之(2018)『ファンベース – 支持され、愛され、長く売れ続けるために』,筑摩書房
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