公開日:2025.03.11

在日外国人の視点で見る「日本の魅力」と「カルチャーショック」

  • インタビューコラム

はじめに

日本の文化や生活は、海外から来た人々にどのような印象を与えるのでしょうか?
言語の壁文化の違い、日々の暮らしの中で直面する習慣の違いは、外国人にとって適応の過程で重要な要素となります。一方で、日本ならではの魅力や独自の文化に触れ、新たな価値観を見出す機会も多くあります。
そこでアスマークでは、異なる背景を持つ在日外国人を対象に、座談会形式でオンラインインタビュー調査を実施いたしました。

本コラムは、英語で行ったインタビュー内容を翻訳し、考察を加えたものです。
日本への第一印象や生活の中で感じた驚きについてのリアルな声をまとめ、詳しく解説していきます。

 

オンラインインタビューシステム「i-PORT voice」

オンラインインタビューシステム「i-PORT voice」のサービスの詳細はこちら

アスマーク(調査会社)が開発したオンラインインタビューシステム「i-PORT voice」。見学者の使いやすさを一番に、定性調査の運営実務に長けた専属のディレクターが、インタビュー導入から終わりまでをフォローします。

> 詳しく見る

 
 

日本の生活に対する第一印象 「言語の壁と適応の違い」

インタビューでは、「日本語の習得」が、来日する外国人にとって最も大きなハードルとなっていることが分かりました。
フランス出身の女性は、5年間日本語を学んだ後に来日しましたが、実際に使う場面では敬語の難しさに戸惑うことがあったそうです。
一方、インドネシア出身の女性は、来日前から日本文化に親しんでいたため、言葉の壁はありつつも大きなカルチャーショックは受けなかったと話しています。
また、ケニア出身の男性は、来日後1年間で急速に日本語を習得し、日本語能力試験(JLPT)N1に合格しました。「日常生活の中で日本語を使い続けること」が習得の鍵だったと振り返り、日々の積み重ねが適応の助けになると語っています。
 

 
 

日本の生活に対する第一印象 「ゴミの分別への驚き」

インタビューでは、日本のゴミ分別は、外国人が日本の生活で最初に驚く要素のひとつであることが伺えました。

・ ゴミの収集日は細かく決められており、曜日ごとに分別する必要がある。
・ 自治体ごとにルールが異なり、リサイクルへの意識が高い。
・ 環境への配慮が徹底され、慣れるとその仕組みの合理性が理解できる。

インドネシア出身の女性は、来日当初、ゴミの出し方が非常に複雑で困惑したと話しています。
しかし、慣れるにつれて環境保護の意識の高さに感心し、今ではこのシステムを評価しているとのことです。また、ケニア出身の男性も、日本のリサイクル文化の徹底ぶりに驚き、自国とは異なる資源の使い方に関心を持ったと語っています。
 

画像 実際のインタビュー風景
画像 実際のインタビュー風景

 
 

日本の魅力とは?

フランス出身の女性は、北海道を訪れた際にアイヌ文化の存在を初めて知り、日本国内にもまだ広く知られていない文化があることに驚いたといいます。日本の伝統文化や地域ごとの特色を発見することは、大きな学びの機会となったそうです。

また、日本の食文化は、訪れる外国人の多くが関心を持つ分野のひとつです。
しかし、食の好みが文化によって異なることがインタビューを通じて浮かび上がりました。
特に発酵食品や独特の食感を持つ料理は、初めて経験する人にとってハードルが高く、「外国人に共通して苦手な味」が存在することも興味深い点として挙げられるでしょう。
 

 
 

在日外国人向けの調査の重要性

今回の調査では、在日外国人が日本の生活にどのように適応しているのか、具体的なエピソードやプロセスを知ることができました。
言語や文化、生活習慣の違いを乗り越える過程は、外国人向けのサービスや商品を開発する企業にとって重要な示唆を与えます。外国人市場をターゲットとする企業にとって、リアルな体験談を参考にすることで、より適切なアプローチが可能になります。
そのため、専門的なマーケティングリサーチを活用し、ターゲットのニーズを的確に把握することで、より効果的な施策の立案が可能になります。

・在日外国人の声を取り入れることで、商品・サービスの開発に活かせる。
・文化や習慣の違いを踏まえることで、より受け入れられやすい施策が考えられる。
・市場調査を継続的に行うことで、ニーズの変化に柔軟に対応できる。

こうした調査を重ねることで、企業は外国人にとってより利便性の高いサービスを提供し、日本の市場において競争力を強化することが可能となるでしょう。
 

 
 

おわりに

日本での生活は、外国人にとって数多くの学びと挑戦の機会を提供していることが分かりました。
言語の壁、文化の違い、生活習慣の適応など、それぞれの経験は多様であり、同じ日本に暮らしていても、その印象は人によって異なります。
これらのリアルな声は、企業が在日外国人向けのサービスや商品を開発する上で重要な示唆を与えます。
今後も、外国人が安心して暮らせる日本を目指し、実態に即した調査とサービスの向上が求められるでしょう。
 
在日外国人に向けた市場調査のご相談はこちら>
 

執筆者
アスマーク編集局
株式会社アスマーク 営業部 マーケティングコミュニケーションG
アスマークのHPコンテンツ全ての監修を担い、新しいリサーチソリューションの開発やブランディングにも携わる。マーケティングリサーチのセミナー企画やリサーチ関連コンテンツの執筆にも従事。
監修:アスマーク マーケティングコミュニケーションG

 

在日外国人へインタビュー「日本の凄いところについて調査」

在日外国人へインタビュー「日本の凄いところについて調査」

「i-PORT voice」を利用したインタビュー動画をご覧いただけます。

「外国人がハマった、日本の味とは?」「全員共通・”アレ”だけは苦手・・・。」「日本の衣食住における魅力を再発見!?」インタビューでは、「日本の衣食住」において、在日外国人が”凄いと思う点”をオンライン座談会形式にて公開いたします。

下記に当てはまる方にお薦めの動画です。
● 在日外国人に向けた調査を検討している
● 在日外国人をターゲットにした新製品・新サービスを開発したい
● 日本人と在日外国人のライフスタイルや価値観の違いを知りたい

> 詳しく見る

 

在日外国人に向けた市場調査

在日外国人に向けた市場調査

アスマークが保有する在日外国人パネル「e-gaikokujin」の会員に対し、アンケート調査やインタビュー調査、試食調査などを実施できます。特長は以下となります。

● 国籍、年齢、性別、人数に限らず、様々な外国人モニターをご用意いたします
● 数百名規模の外国人調査も対応可能です
● グループインタビュー、デプスインタビュー、会場調査、WEB調査、ホームユーステスト、モニターツアーなど様々な形式で対応可能です
● 調査に伴う通訳、翻訳も承ります
● 10年以上にわたる外国人モニター/パネル提供実績がございます

> 詳しく見る

 

【実施前のチェックリスト】在日外国人向け調査編

【実施前のチェックリスト】在日外国人向け調査編

本資料では、「調査企画段階」「調査票作成時」「調査票作成後」「実際時の注意事項」の4つのフェイズに分けて、在日外国人向け調査を成功に導くためのチェックリストを公開します。

下記に当てはまる方にお薦めの資料です。
● チェックリスト形式で調査のコツを簡単に抑えたい
● 在日外国人への調査実施を検討している
● 在日外国人向け調査で必要な準備やノウハウをチェックしたい

> 詳しく見る

 

海外における「定性調査事例集20選」

海外における「定性調査事例集20選」

海外にむけてマーケティングリサーチを実施する際、多国間でのバイアス発生を防ぐため、「文化的な違い」「言語の多様性」「法的な規制」および、生活価値観や環境に左右されないよう、現地のローカライズ(地域性に合わせる)など多数の考慮することが重要です。そこで本資料では、アスマークが過去手がけた海外における定性調査の事例を20選チョイスし、注意点とともにピックアップしご紹介いたします。

下記に当てはまる方にお薦めの資料です。
● アジアの定性調査事例6選
● アメリカ/ヨーロッパ/オーストラリアの定性調査事例9選
● 在日外国人の定性調査事例5選

> 詳しく見る

 

オンラインインタビューシステム『i-PORT voice』

オンラインインタビューシステム『i-PORT voice』のサービスの詳細はこちら

i-PORT voiceは、定性調査を強みとするアスマークが独自に開発したオンラインインタビューシステムです。調査の種類や国内外を問わず、あらゆる調査に対応しています。

オンラインでの調査をご希望の方や、移動や会場確保のコストを抑えたい方に、ぜひご利用いただきたいサービスです。

> 詳しく見る