STEP1:健康診断の結果から、問題点を再確認
「ここで取り上げるのは、ブランドの健康診断で「D」の象限に入ったブランドです。 買う人の数も少なく、ロイヤルティを持って買われているわけではなく、シェアも落ちていく一方というブランドです。生き返らせるための思い切ったテコ入れとして、ブランドのリポジショニングは検討に値する方法です。。
※ロイヤルティとは?
ブランドに対する顧客の忠誠心、愛着のこと
ブランドの状況を客観的にみる為に、主な競合ブランドの動きもあわせて経年でデータの動きを確認する。「ブランドの健康診断」を定期的に実施することによって、購入実態や意識上での黄色信号の読み取りが可能。
【視点】 | 【見るべき指標】 | |
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店頭でちゃんと売られているか? | 配荷率/加重販売店率(陳列場所、フェイス数) 配荷率に店の売上規模を加味した指標 | |
売れ行きの状況は? | 販売店当たりの販売個数(店頭における在庫) | |
特売用品になっていないか? | 単価、度数分布による売価の確認(売価、割引率) |
【視点】 | 【見るべき指標】 | |
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購入者の特徴は? | 購入率、購入者のプロファイル (経年高齢化だけではなく、若い、あるいは新しい購入者が入ってきているか) | |
ロイヤルティは? | カテゴリーの購入個数に占める該当ブランドの割合は? 購入量(購入頻度)と併せて把握 | |
ブランドスイッチの状況は? | カテゴリーを買わなくなった人が多い場合以外、他ブランドからの流出入がみられるはず。流出先のブランドを把握し、その用品を類察する | |
どのような層が流出? | 購入継続者のプロファイルと比べる、ブランドスイッチした人のデモグラフィック視点での特徴がつかみやすい |
ブランドAから流出している人のプロファイルを改めてパネルデータで確認したところ、若い主婦層が他のブランドへ流れ、昔から買い続けている高齢主婦層は残っている傾向がみられた。 また、その高齢主婦層でさえ、ブランドAに対するロイヤルティは低く、買い回られている状況がみられる。 このままでは購入者の加齢により、ブランドの寿命が尽きてしまう・・・