2019.12.04
標本抽出(サンプリング)とは
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公開日:2022.06.10
ブランド戦略とは、自社や商品のブランドを消費者に認知させるための戦略です。ブランド価値が高まれば、自社商品は競合より優位性を獲得します。その結果、価格面や宣伝面で圧倒的に有利となり、企業収益を高められます。
しかし、ブランド戦略とは具体的に何を意味しているのか、イメージできる人はそれほど多くないと思います。実は、ブランド戦略とは企業の生命線を守る戦いとなる場合があります。この戦略を誤ると、企業が致命傷を負う可能性すらあります。
このコラムではブランド戦略とは一体何なのか?どうしてそれほど重要なのかについて、解説します。
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そもそも、ブランド戦略の「戦略」とは何でしょうか?似ている言葉に「戦術」がありますが、まずはその違いから説明します。
「戦略」と「戦術」は文字を見て分かる通り、元々は軍事用語です。一説では18世紀末ごろから広く使われるようになり、その後、軍事以外の分野にも広がりました。現在では、ビジネスで日常的に使われる言葉になっています。
「戦略」と「戦術」は、どちらも軍事行動における作戦を意味しています。それでは、どこに大きな違いがあるのか?シンプルに言えば、「戦争の勝利に直結するか否か」です。
例えば、大規模な軍隊が攻めてくるとします。正面から戦えば勝てる可能性は低いでしょう。そこで勝利するための戦略を立てます。
もし、この2つの戦略を成功させれば、高い確率で戦争に勝利できるでしょう。ですが、どちらか一方でも失敗すれば、勝機はほぼ無くなります。これが「勝利に直結する作戦」です。
「戦術」とは、戦略を達成するための具体的な行動に当たります。戦術はその一つが失敗しても、直接、勝利には直結しません。もし、うまくいかないようであればすぐに撤退して、新しい戦術を行動すれば良いだけです。
しかし、戦略は簡単にやり直すことはできません。そのミスは致命傷となり、直接、敗北につながることもあります。戦略とは、それほど重要な作戦なのです。
だからこそ、戦略を立てる際は、明確な目標を設定する必要があります。そして、目標から逆算して、ロジカルに戦略を組み立てることが重要です。
ブランド戦略を立案する際には、3つのCを把握することが大切です。3つのCとは、自社(Company)、競合(Competitor)、顧客(Customer)。現状、これらがブランドイメージにおいてどのような関係になっているかを理解しなければなりません。
これらの関係性を踏まえたうえで、自社のブランドの戦い方を考えていきます。そこで重要になるのが自社のポジショニング(立ち位置)。ポジショニングとは、ブランドがターゲットとしている顧客にどのようなイメージを持ってもらうのか?そして、そのイメージは競合ブランドに対してどのような優位性を持たせるのか考える作業です。
もし、自社ブランドが市場でトップのシェアを有しているのであれば、大規模投資や価格政策によってトップシェアの維持を図る戦略が有効です。しかし、多くの場合は市場シェアが低い中で、ブランド力を高める取り組みが求められます。
ブランドとは、特定市場において顧客から一番始めに思い出されるポジションであることが重要です。もし、2番目や3番目に浮かぶブランドであったら、実際の購入には繋がりません。これだけを聞くと、大手には勝てないように思えるかもしれません。
ですが、実際には大手に対抗する方法はあります。それがセグメンテーション(市場の細分化)です。
「自動車メーカーと言えば?」と聞かれれば、日本人であれば多くの方が「トヨタ」と答えると思います。トヨタは2020年の新車販売台数(レクサスを含む/軽を除く)で、国内シェア率51.1%を記録しました。確かに圧倒的なシェアですが、決して100%ではありません。なぜ、圧倒的なブランド力を持っているのに、市場を独占できないのでしょうか?
それは、自動車市場においてユーザーニーズが細分化され、それぞれのユーザーが求めているものや評価するブランドが異なるためです。
例えば、「自動車メーカーは?」と聞かれればトヨタがイメージされますが、「高級車メーカーは?」と聞かれたら、みなさんはトヨタ以外の会社が思い浮かぶのではないでしょうか。さらに、「スポーティーな高級車」「高級な電気自動車」と更に細分化していくと、それぞれ別のメーカーが浮かんでくると思います。
このように、同じカテゴリーの商品でも、顧客の求めるニーズが変われば、イメージするトップブランドも変化します。この細分化の中にこそ、大手でなくてもトップイメージを持つチャンスがあるのです。
市場が細分化される大きな原因は、ユーザーの求める価値が多様化しているためです。同じ自動車であっても、「移動手段」「快適空間」「ステイタス」など求める価値は様々です。
そのユーザーが求めている価値を、自社ブランド商品でどうやって提供していくのか。そして、購入されたお客様の満足度を高めていくか。その具体的作戦を立てて実行していくことが、ブランド戦略の要です。
基本的にブランドは、トップイメージを取らなければ購入につながりません。だからこそ、「ポジショニング」「ターゲット」「イメージ」を明確にして、限られたリソースの中で効果的に訴求する戦略立案が求められています。
近年、ブランド戦略において重要性が高まっている要素に「SDGs」があります。SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称。国連が採択した17の大きな目標と、具体的な169のターゲットで構成されています。
これらは持続可能な世界を実現するために国際社会全体が取り組むべき目標ですが、ブランド戦略においてもその影響力はますます大きくなっています。
現在は企業やブランドが売上や利益を偏重するのではなく、社会的責任を果たすことも求められるようになっています。もし、この責任を果たせないと、どれだけ魅力的な商品であっても、消費者からそっぽを向かれる危険性があります。
これからブランド戦略を立案する場合は、SDGsの考え方を踏まえたブランド価値をつくりあげていくことが求められるでしょう。
ユーザーニーズの多様化が進み、ブランドに求められる価値も多岐にわたるようになっています。ですが、これは見方を変えると、より細分化された市場で戦え、戦略次第ではトップイメージを取りやすくなったともとらえられます。
ブランドは待っているだけで、簡単に育つものではありません。企業にとって重要なブランドであるほど、自らがその育成を計画的に行う必要があります。市場におけるポジショニングを明確にして、効果的なブランド戦略を立案していきましょう。
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日本・アメリカ・中国のSDGsに関する意識比較調査
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また、日本と比べて、アメリカや中国ではどの程度認知されているのか?認知だけではなく、「具体的な行動への関心」「関連企業・商品への印象」「エシカル消費の認知」「エシカル消費関連商品の購入意向」などについても日本・アメリカ・中国の3ヶ国でアンケート調査を実施し、その結果を比較してみました。
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