公開日:2024.04.26

カイ2乗検定とは

  • マーケティングリサーチ用語解説集

カイ二乗検定(χ²検定)は、観測データが理論的分布からどの程度逸脱しているかを測定する統計的手法です。この検定は特に、名義尺度の連続していないデータ(カテゴリカルデータ)に用いられ、主に「適合度検定」と「独立性の検定」の2形式で実施されます。

  • 適合度検定この検定では、観測されたデータがある理論的分布にどれだけ適合しているかを評価します。たとえば、サイコロの各面が均等に出る確率(理論上は1/6)に基づき、実際にサイコロを投げた結果と理論値との違いをカイ二乗検定で調べます。ここでの帰無仮説は、「観測された分布が理論分布に適合している」と設定され、その有無を統計的に検証します。
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  • 独立性の検定この検定では、二つのカテゴリカル変数間の独立性を検討します。例えば、性別と映画のジャンルの好みの間に統計的に独立関係があるかどうかを調べるのに使用されます。この際、クロス表を用いて各セルの観測頻度が期待頻度からどの程度偏っているかを計算し、変数間に統計的に有意な関連があるかを検討します。帰無仮説は「二つの変数は独立している」と設定され、有意水準5%での棄却可能性が考慮されます。

 
これらの検定では、一般的に0.05の有意水準を使用し、帰無仮説の棄却または受け入れを決定します。カイ二乗検定には分析の自由度が関与し、これはカテゴリーの数やグループによって異なります。このように、カイ二乗検定は統計的解析においてデータの分布や変数間の関係を明らかにするための重要な手段として利用されます。
 
 
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執筆者
アスマーク編集局
株式会社アスマーク 営業部 マーケティングコミュニケーションG
アスマークのHPコンテンツ全ての監修を担い、新しいリサーチソリューションの開発やブランディングにも携わる。マーケティングリサーチのセミナー企画やリサーチ関連コンテンツの執筆にも従事。
監修:アスマーク マーケティングコミュニケーションG

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