2022.11.09
半構造化インタビューとは?メリットや実施時の注意点を解説
企業がマーケティング調査でよく用いる手法に「インタビュー」があります。インタビューは調査対象者への様々な質問を通して、回答者から情報を引き出すのにとても有効な調……
公開日:2020.02.13
マーケターや商品開発/新規事業開発担当者は、消費者ニーズ、顧客ニーズは何かと常に考えているのでないでしょうか?
アンメットニーズの掘り起こしは、消費者、顧客を起点としたファクトベースで探索することが大切です。そのファクトからニーズを浮かび上がらせるには、「なぜ」「何で重要、何で大切」「どうして」などを繰り返えすラダリングというインタビューテクニックなどによって構造的にニーズを明らかにするアプローチが基本です。深堀することによって、消費者や顧客の声や行動、感情から「満たされていない○○」を新たな気づきとして得ることが、アンメットニーズをさらに顕在させる一歩となります。
製品・サービスに対して、「不足している」、「困っている」、「面倒である」、「不満である」ことをベースに消費者、顧客自身が発話できるアンメットニーズから、行動観察のよって消費者、顧客自身は気づいていない新たな気づきが発見されるケースがあるように、ニーズの次元は一つではありません。
アンメットニーズは、消費者自身が発話できるレベルのニーズで現時点未充足であるニーズと定義されることがありますが、実務現場では潜在ニーズとほとんど同意で使われています。
アンメットニーズはどのようにして発見するのでしょうか?
アンメットニーズ探索は、従来型の調査手法である定量調査、グループインタビュー、デプスインタビュー、観察調査といった定性調査が一般的ですが、コールセンター、SNSといった各企業が収集したデータを新しい情報ソースとして分析・活用することが始まっています。
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インターネット調査などの定量調査で把握できる消費者、顧客が回答する「不満や要望」の声は、アンメットニーズを量的に捉えることができます。
それらは、商品開発担当やマーケター、リサーチャー、営業担当者などにとって、想定内のことであったり、仮説として既知のアンメットニーズであったりするケースが多くを占めますが、大量のテキストデータから「おっ」という気づきが発見されることも事実です。
ただし、定量調査では「なぜ?」まで到達していないことがほとんどなので、解釈、理解、心理的背景を深めるため次のステップとして定性調査を実施することがあります。
マーケティングリサーチでは、アンメットニーズの探索として、定量調査後に定性調査によって定量調査で把握されたアンメットニーズを深堀してニーズが満たされた場合の魅力点などポジティブな評価の先にある機能的ベネフィット、情緒的ベネフィット、更にはエンドベネフィットを明らかにします。
その場合の調査手法は、デプスインタビュー、グループインタビューが一般的です。
定量調査を実施せずデプスインタビューやグループインタビューを単独で実施するケースも多くあります。
インタビューでは、発話や連想を喚起するためワークショップの要素を取り入れたアプローチやマインドマップ、投影法、ラダリング法、といった手法を取り入れ、アンメットニーズを探索します。
未知のアンメットニーズ(潜在ニーズ)を見つけ出したいときは、行動観察調査や日記調査やオンラインの特性を使ったMROCなどで、日ごろの行動実態を観察や記述の中から発見していきます。まずは先入観にとらわれず(仮説は忘れて)、実際に観察や普段の様子から見つけ出していきます。観察調査や日記調査の後に、デプスインタビューやグループインタビューを実施して、その行動の背景の理解、解釈、理由や感情を定性的に明らかにします。
【行動観察調査】:例
子育て中の時短勤務の女性を対象に、「買物~調理~食事~シンク周りの片づけ」のプロセスを、以下の調査フローで実施。
<調査フロー>
✓平日時短退社
↓
✓保育園にお迎え~スーパーへ(行動観察)
↓
✓普段の買物(行動観察)
↓
✓帰宅後(行動観察)
・夕食準備 ・食事 ・食器洗い/生ごみ処理/簡易シンク掃除などの片付け
↓
✓当日に事後デプスインタビュー
アンメットニーズに関連する調査の第一歩として、顧客調査は非常に重要です。一人のお客様の声を聞くこと、これは顧客第一主義、顧客起点でビジネスを進める上で極めて有用ですが、自社のお客様の声を捉えきっていない企業は数多くあります。経営者、責任者、担当者の各層から、「何をしたらいいのか?」「何から手を付ければ」という声がよく聞かれます。
貴社の製品・サービスのシェア、売上をアップさせたい場合、消費者、顧客の声を収集・分析するマーケティングリサーチをお薦めします。一人でもお客様や想定ターゲットの属性の人の声を聞くことができるのであれば、今日から社内外でアンメットニーズの探求をスタートすることが可能です。
顧客の満たされていないニーズ(アンメットニーズ)や、顧客が感じている不満を把握して、浮かび上がる顧客ニーズに対応することが、アンメットニーズの解決につながります。
アンメットニーズの解決、つまり顧客の不満や困りごとといった問題を解決する、対処されていないニーズに対応することで、不満を軽減できれば、顧客の満足度は高まり、ロイヤリティ高めることが可能です。ロイヤリティを高めた顧客は、ブランドファンとなり、企業のアクションに好意的に反応します。企業が望まなくてもファンが自ら広くコミュニティに好意的な情報を発信することが期待できます。離反顧客の削減効果にも結び付きます。
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