2021.11.08
エクセルでのアンケートデータの集計方法
単純集計(GT集計)とクロス集計 アンケートを実施した後、どのようにデータを活用すればいいのか困ったことはありませんか? 主な集計方法に、「単純集計(G……
公開日:2022.12.28
アンケートには「企画」「データ収集」「分析」などのステップがあります。その中で「価値ある情報を見つけ出す」のが分析作業。この分析でいかに問題解決のヒントを見つけられるかが、アンケート調査の成否を決定します。そこで今回の記事ではアンケート調査を成功させるための分析手順と、効果的な分析手法について解説します。
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アンケート分析を成功させるには、大前提として適切なデータが揃っていなければなりません。スポーツに例えるなら、分析作業は「試合」のようなもの。いくら試合本番で勝利を目指しても、それまでに練習、作戦、メンバーなどが不足していたら思い通りの結果を出すことはできません。そのような事態にならないためにも、まずは分析を成功させるための前提を理解しておきましょう。
アンケート調査の出発点は、調査目的を明確にすることです。そのくらい当然と思えるかもしれませんが、実際には目的があいまいなままスタートしてしまうケースもあるのではないでしょうか。調査目的を設定する場合に大切なのは、企業やチームにとっての「取り巻く環境」「解決すべき課題」「目指す未来像」を考えることです。
「自分たちを取り巻く環境はどのような状況で、今後、どのように変化していくのか?」「その環境下において、直面する課題は何か?」「その課題を解決した上で、どのような未来に到達したいのか?」これらについて関係者で検討し、明確な調査目的を共有しておきましょう。
多くのスポーツにおいて、勝利するために重要なのが「作戦」です。よほどの実力差がない限り、ノープランで勝利できることはまずありえないでしょう。これはアンケート調査においても同様です。
重要性が高いアンケート調査ほど、分析結果に対する「作戦」が重要となります。その作戦にあたるのが「仮説立案」。ここでどれだけ的確な仮説を想定できるかが、勝負の分かれ目になる可能性があります。
この仮説立案には、マーケティングに対する高い知識と経験が要求されます。場合によっては社外の専門家に相談するのも良いでしょう。できるだけ多くの意見や考え方を集めて、この段階でしっかりと仮説を立てていきましょう。
アンケートで得られる情報は、調査票の内容や調査方法によって大きく変化します。調査設計を行う際はどのように分析するかを想定して、そのために必要な情報を得られるように組み立てることが大切です。適切な調査設計を行うためには、立案した仮説に基づいて考えることが大切です。仮説が的中した場合とそうでない場合の両方を想定し、調査票や調査方法を組み立てていきましょう。
適切な分析を行うには、信頼性を得られるデータを集める必要があります。そのためにクリアしなければならないのがデータの有意性です。
上記の条件を満たしていないと、分析結果の信頼性は大きく下がる可能性があります。分析を行う前に、データの有意性を確保できているか、しっかりと確認しましょう。
アンケート分析には大きく分けて3つのステップがあります。ここではそれらのステップについて解説します。
アンケートで得られた回答内容を確認し、明らかに異常な回答や回答時間が異常に短いもの等は無効回答として除外します。
なお、紙のアンケートの場合、回答結果のチェックの前に「データ入力」の作業が発生します。また、以下のように要件を満たしていない回答は無効回答として除外します。
調査データを集計して、データの概要を把握します。主な集計方法は以下の3つです。
集計したデータを分析して、重要と思われる情報の掘り下げを行います。情報の掘り下げによって、集計だけでは分からなかった貴重な情報を得られるようになります。分析する手法は、調べる内容によって大きく変わります。自分たちが何を知りたいのか、その知りたい内容のヒントがどこにあるかを見極めて、適切な分析手法を選択しましょう。
ここでは、代表的な3つの集計方法について解説します。
単純集計は、質問ごとの回答を単純に足し合わせて集計します。主には「回答数」「回答割合」「平均値」などが把握できます。回答結果が分かりやすい数値で表されるため、全体像の把握に適した集計手法です。
クロス集計は2つ以上の回答結果を組み合わせて集計する手法です。条件を重ね合わせることで、単一の条件では分からなかった情報を得られます。ただし、クロス集計の条件組み合わせは、設問が増えるほど飛躍的に増大します。属性や設問内容を検討して、必要と思われる組み合わせを選んでいきましょう。
自由回答に記載された情報を集計するのが、自由記述集計です。集計方法は、回答が数値か文章かによって大きく異なります。数値で回答されている場合は、最小値、最大値、平均値、中央値、標準偏差などを算出します。また、文章で回答されている場合は一覧表を作成して、目的に応じてキーワードや単語の出現頻度を調べる等の方法で集計します。
文章の集計には、「アフターコーディング」「テキストマイニング」という手法が用いられます。
アフターコーディングとは集計した文章から類似性が高い回答をまとめて、カテゴリーごとに分類する手法です。
また、テキストマイニングとは文章をキーワードや文節で区切り、言葉の出現頻度や関連性を解析する手法です。
集計されたアンケート結果は、その後、調べたい内容に応じて分析を行います。ここでは代表的な分析手法である多変量解析について紹介します。
クラスター分析とは、調査データの中から似ているものをグループ化する分析手法です。クラスター分析には樹形図で分析する「階層クラスター分析」と、階層構造のない「非階層クラスター分析」があります。分析対象となるサンプル数が多い場合は、「非階層クラスター分析」が適しています。
因子分析とはデータ同士に共通する因子を調べることで、その背後にある関係性や構造を分析する手法です。因子分析を用いることで調査対象者の心理など、抽象的な関係性に基づくグループ分けが可能となります。
重回帰分析とは、ある結果に対してどの要因がどれだけの影響を及ぼしているかを分析する手法です。要因の影響力を数値で把握できるため、売上などの未来予測に利用されるケースがあります。
コレスポンデンス分析とは、クロス集計された情報を2次元上にマッピングする分析手法です。ブランドポジショニングマップでブランドイメージや競合との関係性を分析する際によく用いられます。
主成分分析とは、いくつかの要素をまとめることで、データの内容を理解しやすくする分析手法です。例えば、身長と体重という要素を肥満度BMIという要素にまとめることで、重要な情報を簡単に理解できるようになります。
決定木分析とはデータをツリー構造に分類することで、重要な情報を抽出して分析する手法です。データの全体像を把握しながら、ターゲットユーザーの選定や顧客満足度に影響する重要要素の分析に活用されています。
アンケート調査は分析そのものが目的ではありません。分析は当初想定した「調査目的」を達成するための手段です。アンケートの分析結果が価値ある手段となるように、質を上げるポイントを解説します。
どんなに興味深い分析結果であっても、それが信頼性のあるデータに基づいていなければマーケティング活動に反映することは大きなリスクを伴います。信頼性を確保するためにも、アンケート実施の際は、「適切な回答者条件の設定」「適切なサンプルサイズ確保」「無効回答の除外」をしっかりと行いましょう。
分析を行う際は、まずは全体像の把握から始めましょう。価値ある分析を行うには、物事の「原因」や「関係性」を見つけ出すことが大切です。始めから細部に注目してしまうと「木を見て森を見ず」という状態になり、「原因」や「関係性」をなかなか見つけ出せなくなってしまいます。単純集計で全体の大まかな傾向を把握して、そこから気になる部分を詳細に分析していきましょう。
アンケートの分析結果は、経営課題解決の役に立つことが重要です。分析を進める際は、有用性のある結果を導き出すことを意識しましょう。分析結果は必ずしも期待していた内容になるとは限りません。そのような場合は、「どうすれば課題解決のヒントを導き出せるか?」を考えて、課題解決につながる結果を導き出していきましょう。
分析結果を報告する際は、関係者が理解しやすい報告形態を考慮しましょう。中には数値データを読み取るのがあまり得意ではない方もいます。重要な情報は図やグラフを用いると、とても理解しやすい報告を作成できます。
上記のようなグラフの効果的な利用方法を、しっかりと把握しておきましょう。
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ここまでアンケートの分析手法と手順について解説しました。現在は数多くの分析手法が開発され、アンケートデータを様々な視点から分析できます。その一方で、分析手法の中にはとても難解なものがあり、高度なスキルや経験が求められる場合もあります。
アンケート調査を価値あるものにするためにも、アンケートの分析手法や手順をしっかりと理解しておきましょう。もし、分析や調査実施に不安などがあるようでしたら、外部の専門家に相談してみてはいかがでしょうか。専門家からの貴重なアドバイスを得られると思います。
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アンケートの結果を分析する際に、どのような集計をする必要があるのか迷ったことはありませんか。本資料では、『単純集計』や『クロス集計』について、網羅的に基礎知識~集計方法、『ウエイトバック集計』などを解説しています。この資料1つでマルっと『集計』についてわかる内容となっておりますので、集計時に欠かせない参考資料として、ぜひアンケート調査の成功へお役立てください。
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多変量解析とは?できること、手順を解説
多変量解析とは、複数データの関連性を分析することで、その関連性を要約したり、数値を予測するための解析作業の総称です。多変量解析は「たくさんのデータを組織的かつ論理的に調べる」ことを意味しており、データの要約・分類、データから予測する工程の総称を指します。
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因子分析とは?メリットや結果のデータの見方について解説
因子分析とはたくさんのデータが持つ関連性から、その背後にある構造や動機(これらを因子と呼びます)を分析する統計的手法です。因子分析はマーケティングにおいて、ユーザー心理など隠れた動機や要因を分析するために用いられています。
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マーケティングで良く用いられる「クラスター分析」。言葉は聞いたことがあるけど、難しくて内容が良くわからないという方が多いのではないでしょうか。
初めての方でも理解できることを目指して、できるだけ難しい言葉を使わずクラスター分析の優れた点を分かりやすく解説します。
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Q:アンケートの分析とは何でしょうか?
A:アンケートの分析とは、調査したデータを集計し、そのデータに対して分析することで、重要と思われる情報の掘り下げを行うことです。また、重要と思われる情報を掘り下げる前提として、調べたい内容が調査背景にあり、それに応じた適切な分析手法を選択することも重要です。
Q:調査データの分析方法は何でしょうか?
A:クラスター分析や因子分析、重回帰分析、コレスポンデンス分析などがあります。これらは、調べたい内容に応じて適切な分析手法を選択する必要があります。
Q:分析と集計の違いは何でしょうか?
A:分析は集計後に行う方法となります。そこで、はじめに集計の説明をします。集計は、調査結果をわかりやすくまとめたものになります。大きく2つの手法でわけられ、「単純集計(GT集計)」と「クロス集計」があります。この集計から、「回答した人数」や「単純集計で得た数値に対して、性別・年代などを掛け合わせてその違いを読み取る」ことができるようになります。
これらを経て登場するのが「分析」です。「分析」は「回答スコアに差があるのか判断したい」場合、「検定」という手法を試したり、「たくさんある項目を要約して特徴を把握したい」場合、「因子分析」を行ったりするなど、知りたい内容に応じて集計したデータをさらに加工して情報を取得していきます。
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