公開日:2025.03.31

家庭内の購買意思決定を探る【住宅購入編】
生活者の“本音”に学ぶ、住まい選びの決定要因とは?

  • インタビューコラム

はじめに

住宅購入は、人生の中でも特に大きな意思決定のひとつです。なかでも、夫婦のどちらが主導するのか、またどのような条件を優先するのかによって、選ばれる物件や暮らし方は大きく変わってきます。
今回は、配偶者の希望を重視して戸建て住宅を購入した世帯にインタビューを実施。購入の動機や情報収集の過程、家庭内での意見調整、購入後のリアルな満足度までを掘り下げました。
本コラムでは、住宅購入における家庭内の意思決定構造や、購入に至るまでの具体的なプロセス、生活者が重視するポイントについて詳しく解説していきます。

 

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戸建て購入のきっかけ

購入のきっかけとなったのは、第一子誕生後の“騒音ストレス”でした。
それまで住んでいた賃貸マンションでは、子供が走る音が階下に響いてしまい、気を遣う毎日が続いていたそうです。さらに第二子の誕生で生活音も増え、「周囲を気にせず子供をのびのび育てたい」という思いが、夫婦間で強まってきたといいます。
当初は、現在の住居に住み続ける選択肢もありましたが、騒音によるストレスが日々の暮らしに影響を与えるようになったため、「戸建て住宅であればこの問題を解消できるのではないか」と考えるようになったことが戸建て購入を検討するきっかけとなりました。さらに、子供の成長に伴って教育環境を重視するようになったことも、購入への後押しとなったことがわかりました。

画像 実際のインタビュー風景
画像 実際のインタビュー風景

 
 

住宅選びのプロセス

住宅購入するにあたり、まず不動産情報サイトによる情報収集を開始。希望エリア、間取り、性能などを条件に比較検討を進めるなかで、育児に適した設計や動線に関する専門家のコラムやブログも参考したと話していました。
その後、20件以上の物件のない意見を行い、その際に重視したチェックポイントは以下の通りです。

• リビング全体が見渡せるキッチン
• 子供が個室を持てる間取り
• 夫の趣味(ホームシアター)が楽しめる空間
• 収納のしやすさと生活動線

最終的に、仲介業者から紹介された新築分譲住宅がこれらの条件をすべて満たしていたことから購入に至ったとのことです。
 

 
 

家庭内の意思決定構造

購入の最終決定は妻が主導したと話していました。夫も積極的に関与していましたが、希望するポイントの優先順位が夫婦間で異なる状況にあったといいます。

夫:より広い土地
妻:通学・買い物の利便性など日常生活のしやすさ

結果的に、日常的に家にいる時間が長く、育児を担う妻の視点が優先される形で合意に至りました。このように、実生活に密接に関わる配偶者が最終的な意思決定に大きく関与するケースは多く、住宅関連サービスでは“生活者目線”での訴求が鍵を握ることが分かりました。
 
 

購入後の満足度と課題

住宅購入から2年が経過。全体的な満足度は高く、以下の点に特に満足しているといいます。

・十分な間取りと動線設計
・夫の趣味スペースと子供部屋の確保

一方で、以下のような課題も見えてきました。

・駐車スペースが手狭:遊具や自転車が増えて圧迫感が増した
・収納の不足:子供の成長とともに日用品・季節物が増加し、計画時の収納では追いつかない場面も

このように、将来を見越した収納やスペース設計の重要性が、購入後に改めて実感される結果となりました。家族構成の変化やライフスタイルの変遷を踏まえた住宅選びが、長期的な満足度を左右する要素となるでしょう。
 

 
 

まとめ

今回のインタビューからは、住宅購入における以下のような示唆が得られました。

購入に至る決め手
✔ 騒音や育児環境を理由とした“戸建てへの移行”
✔ 夫婦での情報共有・内見を通じた納得感の醸成
✔ 日常の暮らしやすさを重視した配偶者の意向
✔ 将来を見越した間取りやスペース設計

こうした意思決定の背景を踏まえると、住宅関連の商品やサービスの開発においては、「いまの暮らしやすさ」「これからの変化」両方に応えられる提案が鍵となります。特に、子育て中の家庭では、収納や動線といった機能面に加え、心理的な安心感や生活リズムへの適合性も含めた“暮らしの質”の高さが購買意欲を後押しする要因となるでしょう。
 

 
 

おわりに

住宅購入の意思決定は、家族構成やライフスタイルの変化と密接にリンクしています。今回の事例では、騒音や育児環境の課題がきっかけとなり、夫婦で情報収集・意見調整を重ねたうえで、妻の意向を重視する形で購入が決定されました。
企業はこのような家庭内の意思決定構造を捉え、生活者視点を踏まえたマーケティング施策を展開することで、より高い訴求力と納得感のあるコミュニケーションが可能となるでしょう。
 
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執筆者
アスマーク編集局
株式会社アスマーク 営業部 マーケティングコミュニケーションG
アスマークのHPコンテンツ全ての監修を担い、新しいリサーチソリューションの開発やブランディングにも携わる。マーケティングリサーチのセミナー企画やリサーチ関連コンテンツの執筆にも従事。
監修:アスマーク マーケティングコミュニケーションG

 
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