2020.06.30
ミレニアル世代のコト+ヒト消費
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公開日:2020.05.19
オンラインインタビューとは、対面で会わなくてもインターネット環境があれば遠隔でインタビューができる、近年需要が伸びている定性調査手法です。これまでオフラインで行っていた対面インタビューとは異なり、参加者が自宅などのリラックスした環境から参加できる点が特徴です。新型コロナウイルスの影響もあり、オフラインでの調査をオンラインに切り替えるケースが増えたため、オンラインインタビューの案件数が急増しています。自宅からしか参加できなかった方々や、全国各地からの参加が可能になり、多くの人々がオンラインインタビューに参加できるようになりました。
アスマークでは、この調査手法を活用し、多くの成功事例を積み重ねてきました。オンラインインタビューを通じて得られる情報も非常に有益で、特に自宅のリアルな環境で行われるインタビューは、従来の対面インタビューでは得られなかった深い洞察を得ることができます。これにより、より多角的な視点からの分析が可能となり、調査結果の質を高めることができています。
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アスマークのオンラインインタビューへの取り組みは、実は10年以上前から始まっています。当時は、現在のようにスマートフォンや高性能なPCが普及しておらず、ガラケーユーザーが大多数を占めていました。そのため、電話回線を利用したシステムを独自に開発し、試行錯誤を重ねていました。このプロジェクトは、何度もトライ&エラーを繰り返しながら進められ、技術的な課題を一つ一つ克服してきました。
新型コロナウイルスの影響で、オンラインインタビューの需要は増えました。リアル調査を予定していた案件が次々とオンラインに切り替えられたため、アスマークのオンラインインタビュープロジェクトは一気に本格化しました。この時期にオンラインインタビューの案件数が25倍以上に増加し、多くの企業や団体がこの新しい調査手法に注目するようになりました。
オンラインインタビューの実施スケジュールは、通常のオフラインインタビューよりも若干長めに設定されています。これは、見学者、モニター、モデレーター全員が接続テストを行う必要があるためです。接続テストを通じて、インターネット接続の安定性や音声・映像の品質を確認します。このステップを踏むことで、当日のトラブルを最小限に抑えることができます。
通常、オンラインインタビューの準備には10~12営業日ほどかかります。この間に、モニターの選定、接続テスト、インタビューガイドの作成など、様々な準備を進めます。対象サンプル数にもよりますが、接続テストには2~3日かかることが多く、モニターや見学者に対しても事前に十分な説明を行い、スムーズな実施を目指します。
オンラインとオフラインのインタビューでは、得られる成果物の質や量に違いが生じることがあります。一方で、オンラインインタビューで有効になるパターンを理解し、工夫することで大きな乖離を防ぐことも可能です。
通常オフライン調査で提示するテスト品などは、オンラインインタビューの場合事前に郵送で対象者の元へお届けいたします。しかし、調査においては「バイアスの排除」が命。提供する提示品は「郵送封筒を二重にする」などして、調査のタイミングに合わせた開封を依頼するなど、オペレーションを工夫しています。これにより、モニターがインタビュー開始前に提示品を見てしまうことを防ぎ、公平で一貫性のある環境を提供することができます。このような細やかな配慮により、オンラインインタビューでもオフラインと同じような高品質なデータを収集することが可能です。
オンラインインタビューの実施には、見学者、モニター、モデレーター全員の接続テストが不可欠です。接続テストを通じて、インターネット接続の安定性や音声・映像の品質を確認します。しかし、事前のテストで問題がなかった場合でも、当日に突然トラブルが発生することがあります。このような状況に対応するためには、柔軟な対応力が求められます。
オンラインインタビューでは、対面と比べてインタビューの時間がかかることがあります。特に、複数人が参加するグループインタビューでは、「話し始め」と「話し終わり」のタイミングを見計らう必要があるため、時間管理が難しくなります。また、システムトラブルや通信障害が発生するリスクもあるため、タイムスケジュールを綿密に計画することが重要です。
オンラインインタビューに限らずですが、調査においては予備モニターを用意することを推奨しています。接続テストを行い、当日に備えるため、予備枠の方には事前に接続テストを実施し、当日もその時間を空けていただく形で依頼します。予備枠のモニターには、お礼として2,000~4,000円の謝礼をお渡しすることが一般的です。
リスクを相互に事前理解しておくことも重要です。例えば、接続不良の可能性を考慮して予備モニターを用意するなど、事前の準備をしっかり行うことが求められます。また、インタビューの当日に発生する可能性のある問題についても、事前にクライアントと共有し、対応策を講じておくことが大切です。
アスマークのオンラインインタビューでは、様々なテーマで実施されています。例えば、「ゲームの試作を見てもらい新バージョンの意見をいただく」という案件では、参加者が自宅でリラックスした状態でインタビューに参加することができました。通常のオフラインインタビューでは、会場での緊張感が影響することがありますが、オンラインインタビューでは自宅の慣れた環境で行うため、より自然な意見を引き出すことができました。
別の事例では、車椅子のモニターに対するオンラインインタビューが行われました。このインタビューでは、モニターが自宅でどのように生活しているかを詳しくヒアリングすることができました。これにより、従来の来場型調査では得られなかったリアルなインサイトを収集することができました。特に、車椅子利用者にとって自宅での生活動線や困りごとを具体的に示してもらうことで、より良い製品開発につながる貴重な情報を得ることができました。
オンラインインタビューの最大のメリットの一つは、会場に来場することが難しい方でもヒアリングができる点です。これにより、従来の調査手法では参加が難しかった方々からも意見を収集することが可能となり、より多様な視点を得ることができます。
仮想バックルームの体制が整っている点も、アスマークのオンラインインタビューの大きなメリットです。見学者がスムーズに参加できる環境を構築しており、インタビュー中に発生する問題にも迅速に対応できます。アスマークのオンラインインタビューシステムでは、このような仮想バックルームを設けることにより、モニターは不特定多数から視聴されている緊張感から解放され、発言を自由にすることが可能です。また、見学者用のチャットも完備しているため、誤送信の防止も可能です。クライアントや見学者も安心してインタビューに参加できる環境を提供しています。
オンラインインタビューの今後の姿については、オフライン調査とオンライン調査のすみ分けがより明確になることが予想されます。オンラインだからこそ活かせる調査手法を理解し、提案・活用する力が求められます。調査会社としては、オンラインインタビューのメリットを最大限に活用し、リアルなインサイトを得るための手段として活用していくことが重要です。
また、オンラインインタビューの普及により、全国地域を対象とした訪問調査のコスト削減やサンプル数の増加が期待されます。例えば、首都圏と地方の生活の質や考え方の違いを把握するための調査が、オンラインでより効率的に実施できるようになるでしょう。これにより、調査の質と量が向上し、より多くの意見を収集することが可能となります。
オンラインインタビューは、スケジュールに数日の猶予があれば、質の高い成果物を得ることができる調査手法です。アスマークのオンラインインタビューは、プロフェッショナルによる対応力や仮想バックルームの体制など、多くのメリットがあります。オンラインインタビューの普及により、従来の調査手法では得られなかったリアルなインサイトを収集することができ、今後の調査の新しい可能性が広がっています。オンラインインタビューにご興味がある方は、ぜひお気軽にご相談くださいませ。
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