公開日:2015.01.01
- 暮らし・生活用品
シニアのライフスタイルに関するアンケート調査
従来のイメージとは違う!? 時代とともに変化しつつある高齢者のライフスタイル
65歳以上の高齢者人口が占める割合が21%を超え、「超高齢社会」となった日本。今後さらに高齢化率は上昇することが見込まれており、2025年には約30%、2060年には約40%に達するといわれている。そこで今回は、前期高齢者(65歳~74歳)と高齢者予備軍(55歳~59歳、60歳~64歳)400名を対象に「ライフスタイル」に関する調査を行った。今回は、「食生活」「趣味」の2つカテゴリーを対象に行った。
まずは、貯蓄についてだが、貯蓄額のボリュームゾーンは「4,000万円以上」となった。しかし、次に割合が高かったのは「100万円未満」と、貯蓄に関してはバラつきが大きいことがわかる。性年代別にみると、最も「4,000万円以上」の貯蓄をしているのは、男性65歳~74歳となっており、定年退職のタイミングとも合致することから退職金によって貯蓄が増えていることが予測される。
子供や孫との接触については、約2割が別居している子供や孫と「週に1回以上」会っていることがわかった。
次に、食事について尋ねると、【朝食】は「手作りメイン」が約8割に対して、10.0%は「ほとんど市販品」となった。【昼食】では、フルタイム勤務者が多い高齢者予備軍(
55歳~59歳、60歳~64歳)の男性は「ほとんど外食」となったが、高齢者予備軍( 55歳~59歳、60歳~64歳)
の女性は、「ほとんど市販品」が1割以上となった。【夕食】については、「手作りメイン」が9割となった。【自分1人の食事】についてみると、男女での差があり、女性は年代が高くなるにつれて「手作りメイン」、男性は手作りも市販品も同程度利用している。【別居している子供と一緒の食事】【別居している孫と一緒の食事】は「手作りメイン」が半数以上となった。
各食事で食卓に並ぶメニューは、【朝食】では「パン類」が最も多く、朝食=パン派が多いことがわかる。「パン類」は特に女性で好まれているようだった。【昼食】は、「蕎麦、うどん、ラーメン、パスタ」などの麺類が最も多く、次いで「米飯類」となった。特に麺類は、高齢者予備軍(
55歳~59歳、60歳~64歳)男性が高い傾向があった。【夕食】トップは「米飯類」、次いで「肉メインのおかず」、「魚介メインのおかず」となった。高齢者=魚というイメージ通りではない結果となった。「アルコール類」については、男性のほうが女性と比べて高い傾向。【自分1人の食事】で最も高いのは、「米飯類」、【別居している子供と一緒の食事】【別居している孫と一緒の食事】いずれもトップは「米飯類」80.6%、次いで「肉メインのおかず」となった。こちらは「夕食」とは異なり、魚介との差がつき、別居している子供・孫と一緒の食事は、「肉メインのおかず」が多くなる傾向にある。
インスタントや、加工食品の利用について尋ねると、半数近くが週に1回以上「インスタント食品・レトルト食品」を利用していた。「冷凍食品」は男性55歳~59歳で、他の性年代よりも利用頻度が高い傾向となった。反対に男性60歳~64歳は、利用頻度は低い傾向となった。「缶詰・瓶詰め」は「月に1日未満」が最も多く、「市販の惣菜」は、男性55歳~59歳で利用頻度が高くなった。「市販のお弁当」は男性60~64歳で頻度が高めの傾向だが、女性65歳~74歳では、「利用しない」3割以上となった。「半調理品」は男女共年代が上がるにつれて利用頻度は下がる傾向。
間食について尋ねると、全体の51.3%は、1日に1回以上間食をしていた。性年代ごとにみると、女性は特に頻度が高い傾向となった。一方で、男性60歳~64歳の半数は「ほとんど間食はしない」とした。全体で最も食べられている間食は「チョコレート・チョコレート菓子」、次いで「米菓(せんべい、あられなど)となった。男性で最も好まれていたものは、「チョコレート・チョコレート菓子」、女性では「米菓(せんべい、あられなど)となり、意外にも男性のほうが甘いチョコレートを好んでいる傾向が伺えた。
間食を選ぶ際に重視されているのは「カロリーの低いもの」がどの性年代でも多く挙がった。65~74歳で特徴的だったのは、「糖尿なので」「甘さが適度な」など、病気に配慮した選択や、少量で満足できるものや、甘さが適度なものが好まれる傾向であった。
最後に趣味について尋ねると、現在の趣味のトップは「パソコン・インターネット」となったが、これは本調査対象者がインターネットモニターであることも多少影響していると思われる。次いで「旅行」、「映画・ドラマ鑑賞」、「読書」が続いた。また、趣味があると回答している人の中で、趣味の個数を平均すると一人あたり5.4個の趣味があることになり、多趣味の傾向がみられた。今後やってみたいこととしては「旅行」や「ハイキング、登山」「ボランティア」などアクティブなものが多く挙げられた。
今後現状よりお金をかけたいことは「旅行」が最も多く、また今後現状より節約したいことで挙げられたのは、「パソコン、インターネット」となった。
団塊の世代の高齢化によって、一気に加速した高齢社会だが、今の高齢者は、従来の高齢者に持っていたイメージと比べ、食生活も趣味も若く、アクティブな思考が感じられた。増加していく高齢者層について、古いイメージを払拭し、ひとつのマーケットとして改めて意識していくことが益々必要となってくるだろう。
Q.あなたのご家庭では、それぞれの食事を、どのように用意することが多いですか。(それぞれ1つずつ選択)
※「市販品」は、インスタント・レトルト・加工食品や冷凍食品、市販の弁当・惣菜としてお考えください。
朝食は「ほとんど手作り」が69.3%となった。また、「手作りメイン計」でみると、79.1%と約8割が手作りメインで朝食を用意していた。
対して、全体の10.0%は「ほとんど市販品」となった。性別ごとに比べると、女性のほうが、男性よりも「手作りメイン」が多い傾向にある。
「昼食」に関してみると、男性55歳~59歳、60歳~64歳で30.0%が「ほとんど外食」となった。
女性55歳~59歳は、「ほとんど市販品」が14.0%と、市販品を利用している割合が高い傾向。
夕食についてみると、「ほとんど手作り」は70.5%、「手作りメイン計」でみると90.0%となった。また、「市販品メイン計」は4.8%に留まった。
性年代別にみると、女性65歳~74歳は「ほとんど手作り」が82.0%と、女性は特に手作りメインの傾向がみられた。
自分1人の食事についてみると、男女での差が大きく、「手作りメイン計」は男性29.8%に対し、女性59.5%と29.7ポイントも差がついた。また女性の中では、年代が高くなるにつれて「手作りメイン」が多くなる傾向となった。
別居しているお子様がいる方では、子供と一緒の食事は「手作りメイン計」51.7%となった。女性55歳~64歳は、とくに「手作りメイン計」が高く63.9%となった。
また、全体の3割近くは別居している子供とは一緒に食事をとらないという結果となった。
別居の孫がいる方では、孫と一緒の食事は「手作りメイン計」50.6%となった。「市販品メイン計」については0%と、市販品を併用も約2割いるが、メインは手作りとなった。
男女いずれにおいても、55歳~64歳のほうが、65歳~74歳と比べると手作りメインの比率が高い傾向となった。
調査概要
調査名 | シニアのライフスタイルに関するアンケート調査 |
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対象者条件 | 全国、55歳~74歳の男女 |
調査項目 |
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サンプルサイズ | 400 s |
割付 | 男性:200 s、女性:200 s |
調査期間 | 2015年1月21日~23日 |
調査方法 | インターネット調査(アスマークの自社モニター ) |
調査機関 | 株式会社アスマーク |
調査対象
性別 N=400 | |
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年代 N=400 | |
未既婚 N=400 | |
居住地域 N=400 | |
職業 N=400 | |
世帯年収 N=400 | |
子あり・なし N=400 | |
孫あり・なし N=400 | |
在宅介護 N=400 |
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