様々な調査方法(グループインタビュー、デプスインタビューやWebアンケート、会場調査、ホームユーステスト、郵送アンケート、等)は、「定性」「定量」に分類することができます。どの調査方法を選択するかは、求めるデータや目的によって使い分けられます。それぞれの代表的な方法について、簡単にご説明いたします。
1グループ6~8名程度の対象者をインタビュールームに集め、モデレーターと呼ばれる司会者が座談会を進行します。消費者の生の言葉を聞くことができ、参加者が互いの発言に刺激を受けて、事前に想定しなかった新しい発見を生むこともあります。
1人あたり60~90分の時間をかけて、インタビュアーと1対1で行います。深層心理にまで及んだ分析が可能です。
対象者の行動を直接観察して、分析する手法です。調査員が実際の買い物に付き添い、店頭での行動を観察する「購買行動観察」や、自宅での家事の様子(料理、掃除、洗濯など)を観察する「生活行動観察」などがあります。
夫婦、カップル、親子、兄弟姉妹などのペアを対象とした「ペアインタビュー」や、そのテーマや業界について知識のある専門家を対象とした「キーパーソンインタビュー」などもあります。
インターネットを介してアンケートに回答してもらう方法です。大量、かつ広範囲の対象者に低コストで調査がかけられます。パネルの代表性について疑問視する意見もありますが、従来の手法よりもレアなターゲットが探しやすいといった利点もあります。また、多機能なアンケートシステムによって、より正確で信頼性のあるデータが取得しやすく、何より低コストでスピーディに調査結果が得られることから、利用は増加しています。
既存商品や開発段階のテスト製品をモニターに発送し、実際の使用現場で試して(食べる・飲む・使うなど)、テスト品に関するアンケートに回答します。シャンプーやトイレタリー用品、入浴剤といったCLTでは難しい商品も試してもらいやすいテスト方法です。
実物またはそれに近い商品・広告や売り場などを会場に用意し、そこへ対象者を集めて評価、アンケートに回答してもらいます。参加者は事前にリクルーティングして当日会場へ来てもらう方法と、街頭でリクルートする方法(ストリートキャッチ)があります。
調査員が対象者の自宅などを訪ねて対面し、その場でアンケート(調査票)の回答を得る方法です。人件費・移動費・日程がかかります。個人情報保護法の施行と共にプライバシーに関する意識が高まり、実施が困難になりつつあります。
調査員が対象者の自宅や職場を訪問してアンケート(調査票)を置いていき、その場では回答を得ずに、後日アンケート用紙を回収する方法です。訪問面接調査と同様のデメリットがあり、実施は減少しています。
住民基本台帳の閲覧制限等の影響を受け、無作為抽出による郵送調査はできなくなりました。現在の郵送調査は顧客名簿などを基に事前に承諾を得た対象者へアンケート(調査票)を郵送し、回答を記入して返送させるものです。アンケートシステムを利用して収集したデータに比べると、記入漏れや誤回答が出やすいという面もあります。
対象者へ電話をかけて回答を得る方法です。速報性と代表性に優れており、選挙速報や世論調査でその強みを発揮しています。コンピュータで無作為に抽出した番号へ発信する「RDD方式」が一般的です。
アンケート調査の方法と種類について
ひとことでアンケート調査といっても、様々な種類に分類されます。一般的にネットリサーチという言葉は調査の手法のことを指し、5W1Hでは「What(何をやるのか)」の部分にあたります。 一方、よく知られる顧客満足度調査(CS調査)や従業員満足度調査(ES調査)などは、「Why(なぜ、何のために)」にあたり、調査の種類という位置づけとなります。
データの質を担保したい場合は、プロのリサーチャーを擁する調査会社に調査票の作成から相談することをおすすめします。
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